
カメラの設定って難しい印象があるけど、僕にもできるかな…。



イメージどおりの写真を撮れるように、設定の基本からしっかり勉強したい!
カメラ初心者のなかには、このように不安とやる気が入り混じっている人も多いはずです。



僕も初心者のとき、同じように葛藤があったよ!
そこで本記事では、カメラ設定を勉強する第一歩として「露出」をピックアップしました。
写真の明るさを決める露出は、カメラ設定の基本中の基本。初めて勉強する人でも分かるように、図解や写真を使いながらかみ砕いて解説します。
- 露出の理解が写真上達に欠かせない理由
- 露出の基本的な仕組み
- 露出を構成する3要素(シャッタースピード・F値・ISO感度)の役割
- 露出を設定するときの考え方
写真が上手くなりたいカメラ初心者や、設定を上手く使いこなせずに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください!


だいき
カメラ歴10年の写真大好きマン
- 362日間旅をして全国の絶景を撮影
- 環境省×東京カメラ部フォトコン入賞
- Nikon&FUJIFILMのカメラを愛用
写真の明るさを決める「露出」とは


カメラのシャッターを切ると、レンズによって集められた光がイメージセンサーに取り込まれます。
露出とは、このとき取り込まれる光量のことです。
露出を上げると、取り込む光量が増えるため、写真が明るくなるのが特徴。逆に、露出を下げるほど光量は減り、写真は暗くなります。
明るさだけでなく、写真の雰囲気や印象にも関わる重要なポイントです。



自分好みの写真を撮るには、露出の理解が欠かせないよ!
露出の理解は「オートモード卒業」につながる


写真を始めたての初心者にとって便利なのが、カメラのオートモードです。
オートモードを使えば、周囲の環境に合わせてカメラが自動的に露出を決めてくれるため、自分で設定を行う必要がありません。
シャッターを切るだけで、誰でもかんたんにキレイな写真を撮れるのが大きなメリットです。



僕も初心者の頃は、オートモードで写真を楽しんでたよ!
しかし、オートモードは、良くも悪くも一定の表現しかできません。
柔らかさを演出するためにあえて明るくしたり、重厚感を出すために暗めにしたり、自分のイメージに合わせて設定をコントロールできないのがデメリットです。



そこで重要になるのが、設定の基本である露出!
露出の仕組みをしっかり理解して、カメラの設定をコントロールできれば、思い通りの写真を撮れるようになります。
これまでお世話になったオートモードを卒業して、さらに素敵な写真が撮れるように、露出について一緒に勉強していきましょう!
露出は3要素の組み合わせで決まる
露出は、次の3要素の組み合わせで決まります。
下図ABCの3パターンように、各要素の組み合わせを調整して、必要な露出を確保するイメージです。


次章からは、露出を決める3要素の役割と、設定値の違いによる変化を解説していきます。
3要素の定義については、写真とカメラの基本用語を解説した下記記事をチェックしてみてください。
【要素①】シャッタースピード|光を取り込む時間を調整する
シャッタースピードは、露出を決めるうえで、光を取り込む時間を調整する役割があります。


シャッタースピードを調整すると、次の2つが変化します。
それぞれの変化をイメージしやすいように、写真を見ながら比較していきましょう。
シャッタースピードによる明るさの変化
次の4枚の写真では、シャッタースピードによる明るさの変化を比較しました。
いずれの写真も、F値・ISO感度は固定して撮影しています。











「SS」は、シャッタースピードの略称だよ!
シャッタースピードは、遅くするほど光を取り込む時間が長いため、写真は明るくなります。
逆に、速くするほど光を取り込む時間は短く、写真が暗くなるのが特徴です。
シャッタースピードによるブレの変化
シャッタースピードは、被写体のブレや手ブレの大きさにも関わる要素です。
次の比較写真4枚は、それぞれシャッタースピードを変えて、同じ川の流れを撮影しています。











並べてみると、ブレの変化が良く分かるね!
シャッタースピードは、遅いほどブレが大きく、被写体の動きをなめらかに写すのが特徴です。
逆に、シャッタースピードが速いほどブレは抑えられ、被写体の動きがピタッと止まったように写ります。
手ブレしないシャッタースピードの目安は「1/焦点距離」秒といわれています。
例)50mmレンズなら1/50秒
シャッタースピードを目安よりも遅くする場合は、三脚などでカメラを固定して撮影するのがおすすめです。
【要素②】F値(絞り値)|光を取り込む量を調整する
F値は、光を取り込む量を調整する要素です。
下図のように、レンズ内にある絞り羽根を可動させることで、光の通り道の大きさをコントロールします。


F値を調整すると、次の2つが変化します。
写真を比較しながら、F値の違いによる変化を見ていきましょう。
F値による明るさの変化
次の4枚の写真では、F値による明るさの変化を比較しました。
いずれの写真も、シャッタースピード・ISO感度は固定して撮影しています。











取り込む光量の違いがよく分かるね!
F値は、小さいほど多くの光量を取り込み、写真が明るくなります。
逆に、F値が大きいほど取り込める光量が少なく、写真は暗くなるのが特徴です。
F値によるボケ感の変化
F値は、ボケ感の大きさをコントロールする要素でもあります。
次の写真では、F値によるボケ感の変化を比較しました。











ボケ感の大小で、写真の印象が一気に変わるよ!
F値が小さいほどボケ感は大きくなるのが特徴。なぜなら、F値を小さくすると、ピントが合う範囲が狭まり、その分背景がボケるからです。
逆に、F値が大きいほどボケ感は小さくなりますが、ピントが合う範囲は広がります。
ボケ感を上手くコントロールするために、2つの方向性を理解しておきましょう!
- 主役に注目させたいとき(例:ポートレート)→F値を小さく設定
- 全体をくっきり写したいとき(例:風景写真)→F値を大きく設定
【要素③】ISO感度|足りない明るさを補う
ISO感度は、光に対するイメージセンサーの感度をコントロールして、写真の明るさを調整する要素です。
シャッタースピードとF値の設定後、十分な明るさを確保できないときに、足りない分を補います。



いわば露出を決めるときの「最後の調整役」!
ISO感度の調整は、次の2つに影響があります。それぞれ写真で違いを比較していきましょう。
ISO感度による明るさの変化
ISO感度を上げると、イメージセンサーが光をより強く感じ取り、写真が明るくなるのが特徴です。
実際に、ISO感度が異なる4枚の写真を比較してみましょう。いずれもシャッタースピード・F値は固定して撮影しています。











ISO感度の調整だけで、これだけ明るさが変わるよ!
ただし、ISO感度を上げるほど、ノイズが強まることも忘れてはいけません。
ISO感度を上げるときはノイズに注意
まずは、夜の街並みを写した下の写真を見てください。


次に、同じ画角で、ISO感度を変えて撮影した写真を比較してみましょう。
ノイズを分かりやすくするため、いずれの写真も同一部分をクローズアップしています。











見てのとおり、ISO感度を上げるほど写真は粗くなるよ。
この特性を踏まえて、いつも筆者が意識しているのは、できるだけISO感度を最小値で使うこと。
シャッタースピードとF値の設定で十分な明るさを確保できれば、ISO感度を最小値にしても問題ありません。
ノイズの量は、カメラの性能にも左右される部分です。
ISO感度をどこまで上げるとノイズが目立ち始めるか、あらかじめ自分のカメラでチェックしておくと、調整時の目安になります。
【露出の決め方】3つの撮影シーンを例に解説
露出を決めるときは、3つの要素を同時に考える必要はありません。
撮影シーンや撮りたいものに合わせて、優先順位を付けて1つずつ設定していくのがポイントです。
この章では、3つの撮影シーンを例に、露出を決める流れをイメージしてもらいます。
①動きのある被写体をブレなく撮影したいとき(シャッタースピードを優先)
人物・動物・乗り物など、動きのある被写体をブレなく撮影したいときは、シャッタースピードを優先して設定します。
シャッタースピードを速く設定することで、下の写真のように、被写体がピタッと止まったような表現が可能です。


- シャッタースピード:1/1600秒
- F値:F9.0
- ISO感度:ISO2500
ただし、シャッタースピードを速くするほど、光を取り込む時間は短く、写真が暗くなります。



そこでF値の出番!
光を多く取り込めるようにF値を小さく設定して、写真の明るさを確保しましょう。
最後に、ISO感度で明るさの微調整を行います。
②主役の背景をボカして撮影したいとき(F値を優先)
ポートレートのように、背景をボカして主役を引き立てたいときは、F値を優先して設定します。
ボケがイメージどおりの大きさになるまで、F値を小さくしましょう。
続けて、シャッタースピードを設定して明るさの過不足を補います。最後に、ISO感度で微調整を行えば完了です。


- F値:F1.8
- シャッタースピード:1/500秒
- ISO感度:ISO100



F値を優先するときの注意点も覚えておこう!
F値を小さく設定すると、写真が明るくなりすぎてしまうことがあります。特に、日中の屋外で撮影するときに起こりがち。
このような状況では、シャッタースピードを速くするのはもちろん、あらかじめISO感度を最小値に設定してしまうのがおすすめです。
③暗い場所で手持ち撮影したいとき(ISO感度を活用)
暗い場所でカメラを手に持って撮影するときは、ISO感度が大きな役割を発揮します。
なぜなら、手ブレを抑えるためにシャッタースピードを速くしつつ、明るさも確保する必要があるからです。
特に、次のような光量が足りないシーンの場合、F値を小さくするだけで、必要な明るさを確保できるとは限りません。
- 自然光が入りにくい室内
- 薄暗い森の中



そんなときはISO感度を大きく上げて、明るさを補うよ!


- シャッタースピード:1/100秒
- F値:F9.0
- ISO感度:ISO1250
なお、ISO感度を上げるほど、ノイズが出やすいのは前述のとおり。
ノイズの量にも気を配りながら、一番バランスが良い設定を探ってみましょう。
露出設定をサポートしてくれる「撮影モード」とは



露出は理解できたけど、自分で設定できる自信がない…。



最初はそう思うのが当たり前だから、安心して!
ここで活躍するのが、露出設定をサポートしてくれる撮影モードです。


なかでも、次の2つのモードに注目。
| モード | シャッタースピード | F値(絞り値) | ISO感度 |
|---|---|---|---|
| 【A/Av】 シャッター優先 | 手動 | 自動 | 手動/自動 |
| 【S/Tv】 絞り優先 | 自動 | 手動 | 手動/自動 |
両モードのメリットは、露出を決める3要素すべてを自分で設定する必要がないこと。
たとえば、被写体の背景をボカして撮りたいときには「絞り優先モード」を使います。
イメージどおりのボケ感になるようにF値を設定するだけで、あとはカメラにおまかせ!
写真が適切な明るさになるように、自動でシャッタースピードを設定してくれます。



そう思うと、自分にもできそうって感じてこない!?
露出設定のむずかしさを和らげつつ、写真表現の幅を広げられるので、カメラ初心者からのステップアップにぴったりです。
まずは、どちらか1つのモードに絞って、試しに使ってみましょう!
まとめ|露出を決めるポイントは優先順位を付けること


この記事では、カメラ設定の基本である「露出」の仕組みと、迷わず決めるための考え方について解説しました。
最後に、露出を構成する3要素をおさらいしておきましょう。



もう一度読みたい部分があれば、タップすると飛べるよ!
露出の設定って、どうしてもむずかしそうに感じてしまいますよね。しかし、たった1つのポイントを意識するだけで、スムーズに決められます。
それは、自分がイメージする写真を撮るために、「どの要素を最優先で決めるか」考えること。



3要素すべてを同時に考える必要はないよ!
最初から設定を意識しすぎると混乱しやすいので、まずはオートモードのままでもOK。



今のシーンならシャッタースピードから決めるのが良さそう!



背景をボカすならF値が優先だよね!
このように、優先順位を考えるクセを付けることから始めてみましょう。






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